審美歯科治療

インビザライン矯正による審美治療

口元は顔の印象を大きく左右する箇所であることから、乱れた歯並びは見た目の印象にも影響を及ぼすだけでなく、審美性を損なってしまう要因にもなります。この乱れた歯並びを正しい位置に動かし整えることで、美しい歯列を再現することができる治療法として一般的なのが「歯列矯正治療」です。歯列矯正治療には、主に金属製のブラケットという装置を歯の表面に装着してワイヤーを通し、矯正力を加えて引っ張ることで歯を動かしていく「ブラケット矯正」と、透明なマウスピース型の装置を歯に装着して、動いた歯に合わせた新しい装置に交換していくことにより、徐々に歯列を整えていく「マウスピース矯正」があります。近年、「予防歯科」の考え方の普及や、歯に対する美意識の向上に伴い、子供だけでなく成人の方の矯正治療も多くなっており、中でもマウスピース矯正治療の一つである「インビザライン」は、近年多くの方が治療を受けている普及率の高い治療法として注目されています。

インビザラインのメリット

インビザライン

・装置が目立ちにくい

インビザラインは装置が透明なマウスピース型であることから、目立ちにくく、周囲に治療をしていることが気付かれにくいです。日本人においては、一般的なブラケット矯正の金属製の装置が目立つことがデメリットと感じている方も多く、特に営業職や接客業などの人前に出る機会の多い方は仕事に支障をきたす可能性も考えられます。しかし、インビザラインは透明なマウスピースが歯にフィットしているため、治療中でも口元を気にする心配はほとんどありません。

・装置を取り外すことができる

インビザラインは装置がマウスピース型なので、食事や歯磨きの時にご自身で外すことができます。そのため、普段通りに食事や歯磨きをすることができるので、ブラケット矯正のように食べ物に制限があったり、歯磨きがしづらくなることから虫歯や歯周病のリスクが高くなることもありません。

・事前に治療後の歯並びを確認することができる

インビザラインは、口腔内のデータを基に「クリンチェック」というコンピューターソフトを用いて、事前に「コンピューターシミュレーション」をおこなうことができます。事前のシミュレーションでは、治療開始から終了までの歯の動く過程や、治療後の歯並びを画面上で患者さんと一緒に確認することができます。それにより、患者さんが納得した治療計画を立案することに繋がります。これはインビザラインだけの大きなメリットです。

・歯型の採取が一度で済む

通常、矯正装置の作製には歯型の採取が必要になりますが、インビザラインの場合、専用の口腔内スキャナー「iTero element」を用いることで、快適かつ素早く口腔内のデータを得ることができます。そのため、他の矯正治療のような印象材を用いた歯型採りの必要がなく、さらに一度の歯型の採取で治療に必要な全ての「アライナー」と呼ばれるマウスピースを作製することができます。

・通院回数が少ない

インビザラインは歯型の採取が1度で済みます。また、7日〜10日ごとに新しいアライナーと交換するのですが、ご自身での交換となるため、2ヶ月~3ヶ月に一度の頻度での通院となることから、他の矯正治療方法に比べて通院回数が少なくて済みます。そのため仕事や家事などで忙しく、頻繁に通院できない方にお勧めの治療法です。

・痛みが少ない

一般的なブラケット矯正の場合、装置がデコボコしているため、口腔内の粘膜や唇、舌などに当たりやすく、傷つけてしまうことも少なくありません。しかしインビザラインのアライナーは、表面が滑らかなので口腔内の粘膜を傷つけることがほとんどありません。また矯正治療によって歯を動かす際には、少なからず痛みを伴うのですが、インビザラインの場合、1枚のアライナーで動かすことのできる歯の移動量が「0.25mm」と決められているため、弱い力で効率よく歯を動かすことができます。それによって歯を動かす際に感じる痛みも少なくて済みます。

・金属アレルギーの心配がない

インビザラインは金属を一切使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けることができます。

・幅広い症例にも対応できる

インビザラインでは、現在でも多くの研究がおこなわれている治療法です。そのため、これまでの膨大な治療データを基に進化を続けているので、以前に比べて幅広い症例にも対応可能になっています。

・治療中の装置の脱落がない

ブラケット矯正の場合、何らかの要因で矯正治療中に装置が脱落することがあります。その場合、早急に装置の修復をおこなう必要がありますが、場合によっては再度装置を作り直す可能性もあります。しかしインビザラインは装置がマウスピース型なので、治療中に装置が脱落するなどの緊急性を要することはありません。

インビザラインの注意点

インビザラインで治療計画通り歯を動かすためには、アライナーを1日22時間以上装着する必要があります。しかし、外している時間が長くなったり着脱を繰り返すことで、22時間を下回った場合、歯が計画通りに動かないだけでなく、アライナーが歯に入らなくなる恐れもあります。取り外しが自由にできる反面、自己管理をしっかりおこなうことが治療を成功に繋がるのです。

まとめ

インビザラインによって、整った美しい歯列を手に入れることができるため、審美性を向上させることに繋がります。ただし、インビザラインは高度な機器や医師の豊富な経験や知識、高い技術を要する治療法であることから、どの医院でも治療内容が同じわけではありません。医院によって歯の移動のさせ方や術式も異なります。インビザラインによる治療をお考えの方は、よくご相談頂くことをお勧めいたします。

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